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講演録

:北海道女性医師の会が開催した講演会のご紹介です。

講演会
「デートDV講演」報告書

勤医協札幌病院 長島 香

NPOピーチハウスはデートDV予防講座を若者向け、教師・大人向け(支援者となる)に道内で展開している。実際的でわかり易く、しかも温かい語りは子どもたちの共感を呼んでいる。DVが当事者だけでなく多くの人を巻き込む健康被害をおこすこと、10人に1人の女性がDVによる不安を感じているということから予防できるものならこれが一番大切だと思う。この日は志堅原郁子さんに教師・大人向けの話をしてもらった。

  1. DVは大人だけではなく親密な関係となった思春期の子どもたちの間にも起こる。これをデートDVという。

  2. DVもデートDVも「強者と弱者間の力と支配」によっておきる。喧嘩ではない(喧嘩は対等にやりあう)、加害者と被害者が存在する犯罪行為

  3. 犯罪なのにDV防止法は婚姻関係の夫婦にしか適応とならない。被害者が守られず「別れたらいいでしょう」と軽くみられがち。時に被害者は恋人・元彼に殺される。

  4. デートDVの実際例をaware作成のDVDで視聴した。
    登場してくる高校生カップルがデートDVの加害者・被害者となっていくわかりやすいドラマだった。ドラマの後に精神的・肉体的・性的DVのシーンをとりあげ解説が入る。
    またDVの背景には暴力容認の社会、「男は強く、たくましく」「女はつつましく、従順で」という行動・感情におけるジェンダーの刷り込みがあるということの説明があった。

  5. 大人がDV関係になっている被害者にするべきこと
    根気よく話を聴いて、本人が自分の状況を自ら「気づく」まで待つ。心身の危険が迫ったときは具体的にこうしようという手段を話しておく。被害者の長所をほめる。社会は当事者だけの狭いものではなく他にも色んな関わりがあること、将来にも目を向けるようにする。

  6. 大人がDV関係になっている被害者にしてはいけないこと
    我慢させる、批判、非難する、怒鳴る、罰する、最後の条件を出す(例えば、彼と別れないならこの家から出て行け)若い人をコントロール(支配)する、加害者のことを悪く言う、ただ「別れなさい」と言う。

「うーん、これはやってしまうな」と思いました。自分自身が育ってきた過程には支配と暴力が溢れていたから。でも「あなたには力がある、きっと乗り越えられる」と言ってもらえたらよかっただろうなあ。これ患者さんの治療にも生かされるコミュニケーションです。
最近、中高年のご夫婦が散歩しているのをよく見かけます。野球帽をかぶった夫が妻の40cmほど前を歩いているのを見ると「あなたたちはDV関係ではありませんか?」と自然に思います。将来にむけてDV予防講座がこれから増えていって欲しいなあと思いました。
自分の子どもたちの学校で講座を開いて欲しいという会員の方がおられましたら。「ピーチハウス 札幌」HP検索してみて下さい。



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