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講演録

:北海道女性医師の会が開催した講演会のご紹介です。
 

平成24年度 北海道女性医師の会総会 講演会(1)報告書
『韓国におけるワンストップセンターの現状と課題』

小樽商科大学商学部教授 片桐由喜先生
平成24年4月14日(土) 於 札幌グランドホテル

札幌・苗穂レディスクリニック 堀本 江美

私が小樽商科大学教授の片桐由喜先生に初めてお会いしたのは、精神科の中野育子先生が主宰されている《気まぐれガールズナイト》の懇親会で、伸びの良い声を持つ明るく楽しい片桐先生に惹きつけられ、フアンになりました。先生は社会保障制度のご専門で、虐待・暴力の支援政策を研究され、韓国を研究対象国とされているそうです。

ご講演内容を簡単に記します。ワンストップセンターは、性暴力・家庭内暴力・売春被害者に対する365日、24時間の相談、医療、法律、捜査支援をワンストップで提供し、被害者に迅速に対処するとともに、被害者に対する二次被害を防止することを目的としたものです。韓国では2001年に「性暴力緊急医療支援センター」として警察病院に設立され、今や国内でのワンストップセンター数は16、児童や知的障害者を対象としたセンターは13カ所になり、日本の大阪、愛知、東京とわずか3カ所とは大違いです。2010年の統計では取り扱った被害者数は2万1千人以上、支援数は5万4千件にのぼるとのことです。
財源は国庫補助50~70%で、残りを地方自治体が負担し、被害者は無料で外科や産婦人科、精神科医の治療を、また資格のある相談員や弁護士の支援も受けられます。

センター運営の問題点もいくつか挙げられましたが、被害者のたらい回しが無くなったこと、施設の中の暴力問題が減ったことなど、女性や子どもを守るシステムとして良く機能しているという印象でした。日本と特に違うのは、日本は全ての被害者は親告罪となりますが、韓国では19歳未満や知的障害者が被害にあった場合は非親告罪とされ、陳述内容と調査過程は義務的に録画されます。成人の場合は、被害者が陳述録画を希望する場合に、積極実施することになっているそうです。

片桐先生のお話は非常に分かりやすく、さすが学生教育にご熱心なだけ魅力あふれるものでした。センター運営の財源の半分以上は国庫負担であることに驚くと共に、今後の私達の活動「ゆいネット北海道」も国や地方自治体に協力を仰がなければ!という思いを強くしました。



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