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講演録

:北海道女性医師の会が開催した講演会のご紹介です。
 

これからのキャリアを語る医師と学生の会
卒後研修プランの組み立て方-初期研修から専門医までの道のり-


JCHO 北海道病院 長井 桂

日時:平成27年10月31日(土)
会場:北海道大学 フラテ特別会議室
医師と学生が共同でテーマを考え実行するこの会は平成24年から札幌医科大学と北海道大学合同で開催してきました。今回のテーマは臨床研修制度であり、3名の先生に御自身の研修生活を、石森先生に今後の研修医制度の具体的な内容をお話していただきました。


室蘭市立病院 初期研修医 萬谷 和香子先生

kouen 当会でも中心となって活躍されていた半田先生が講師となって戻ってきて下さいました。女性が少ないけれど女医が必要とされている泌尿器科医になることを卒業時には決めていたという萬谷先生。“ウロギネコロジー”に興味を抱くようになったことを教えてくださいました。初期研修病院として室蘭市立病院を選んだポイントは、働きたい場所(地元が室蘭に近かったこと)、ワークライフバランスが保たれるか、救急車など緊急患者を受け入れる数、志望している科の研修が充実しているか、研修医の数(多すぎるとイヤ)だそうです。理解のある夫を選ぶこと、結婚しても専業主婦にならない、医師であることに誇りを持つ、楽しく働けるのが一番なのでスタンスにあった病院を選ぶこと、など後輩に素敵なtake home messageを残して下さいました。


KKR札幌医療センター 後期研修医 中村 友彦先生

kouen北海道大学病院でたすきがけの初期研修プログラムを選択した中村先生。大学で研修するメリットは一つの症例を深く討議できること、知識の整理ができフィードバックを受けやすいのに対し、市中病院ではcommon diseaseを多く経験できること、任される部分が多いことであることを話してくれました。短期間で次々と環境が変わっていく一年目は特にストレスも多く、同期のつながりを大事にするようにとのアドバイスがありました。研修当初は別の科を考えていたものの、様々な科を回った中で医局の雰囲気がとてもよかったため北海道大学内科Ⅰに入局を決めたそうです。研修を行う上で先生が強調したのは人間関係を大事にすること、学ぶ姿勢を前面に出すこと、医者の前に1社会人として責任のある行動をとることなどでした。充実した研修生活を送る上でポイントがたくさん詰まったお話をしてくれました。


北海道大学 医学部医学研究科 分子病理大学院 牧田啓史先生

kouen偶然にも中村先生と同じ信州大学に在籍し、卒後北海道に戻って北海道大学の初期研修プログラムに入った牧田先生。以前から研究に興味を持ち病理医を考えていたが、なかなか決めきれなかったとのこと。病理学分野の大学院に進むことを決めたのは、興味のある外科病理の勉強をする機会が与えられたこと、よい指導医との出会いがあったことでした。1週間のスケジュールを大公開していただき臨床の仕事をしながら合間を見て研究をしていることがよく分かりました。現在の課題は研究と病理診断の両立とサブスペシャリティーの決定であり、“実験の計画を立て実行し深く考察する”という研究の基本がなかなかできない悩みがあるそうです。自分の方向性を決めるためには初心や直感を大切に、最悪方針転換できること、最後は“やる気と運“というメッセージをいただきました。


北海道大学 卒後臨床研修センター 准教授 石森 直樹先生

kouen最後にまとめとして臨床研修制度と専門医試験のことについてお話いただきました。日本ハム栗山監督の言葉を引用し、よい医師になるかどうかはもちろん本人次第であるが、自分の力を信じてがんばれるように「活躍できる環境」を作ることが研修システムに必要なことであるそうです。バランスのとれた思考力とcommon disease の診療ができることを目標とし、偏らずいろいろな施設で研修をするために臨床研修病院群として大学と市中病院とで新しい枠組みを検討中とのことでした。新・専門医制度では診療実績を重視し19の基本領域と29のサブスペシャリティー領域の専攻を目標とすること、専門医取得を意識して研修実績を蓄積すること、リサーチマインドを涵養することなど今後の制度の方向性や目的を分かりやすく説明していただきました。


kouen後半は講演された先生を囲んで4つのグループに別れてディスカッションを行いました。どのように研修先を決めたか、進路はいつ決定したのか、失敗したと思うことは無いかなど具体的に学生から質問があり、講師の先生や参加した先輩医師から様々なアドバイスがあり、これから研修を始める学生さんにとっても、後輩を指導する医師にとっても実りのある会となりました。
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