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北海道女性研究者の会との出会い 報告

平成24年9月22日 札幌サンプラザ
北海道女性医師の会会長 澤田香織

平成24年9月22日 札幌サンプラザにて北海道女性研究者の会第67回例会が開催され、守内順子副会長、堀本江美副会長とともに参加してまいりました。北海道女性研究者の会の活動は、私達の活動とオーバーラップするところもあり、今後の連携に期待するところです。

この会は、1975年の国際婦人年を契機とした学術会議の女性研究者問題への取り組みに応え、第1回婦人研究者連絡会として発足しております。全道の女性研究者の交流を図り連携と研鑽、女性研究者のもつ問題の解決と地位の向上を目的としており、通信の発行も昨年で67回を記録する歴史ある会です。
とくに過去の講演会演題を見ても、さまざまの分野の女性研究者方々のご活躍が推察される、素晴らしい内容となっております。

このたびの講演は、札幌学院大学法学部 岡田久美子准教授のよる「刑事裁判における性犯罪の認定」でした。

平成24年年7月内閣府の専門調査会が性犯罪への対策推進に関する報告書をまとめ、強姦罪の要件見直しなどを提起いたしました。3年前の裁判員制度の開始の時には、性犯罪裁判に裁判員が関与することの是非が討論されました。

これらを紹介し刑事裁判における事実認定についてご講演されました。強姦等被告自然に関する裁判官の判断、とくに無罪になった8事例提示し、現在の問題点について下記のように提示されました。

1)過去の性体験や行状は性的行為への同意に結びつけられることの問題。
  例)一般人と比較し自由な性意識をもつなら、(性交渉も)ありうる

2)(性交渉の)不同意を証明する資料として精神医学的診断はあまり
  重要視されていない現状。
  例)PTSDの診断は、不同意に証明にはならない

3)裁判官に経験則と被害者に反応の解離
  例)裁判官の「こんな時は大きな声を上げて助けを求める事ができたはずだ」、
   「逃げることができたはずだ」などの感覚は、被害者の実態と一致しているのか

4)被害者の供述が事実に反していても、意図的に嘘をついたと限らない。

5)虚偽供述する動機を推測する必要はあるか

6)アナザーストリーの提示に問題はないか。
  例)自己のプライドを損なわないために、証言のような話を思いつき、
  引っ込みがつかなくなって告訴に及んだ(事実と異なる形となる。)

刑事裁判の原則は 1)疑わしきは被告人の利益に 2)追訴者(検察官)と防御者(被告人・弁護人)の主張において、防御側の抗弁が重点的に論じられる 3)裁判所は、裁判に提出された適正な証拠について、その証拠の持つ力を「自由に」判断して事実を認定するとあります。刑事裁判では、原則に基づき厳正に行われていることもわかりました。

しかし、被害者支援をする私達にとっては、加害者はもっと裁かれるべきとも思います。また、状況によっては被害者の記憶も曖昧だったり、誘導されたり、裁判による二次被害、三次被害が発生しないように配慮の必要性を感じます。

ただ、問題点については、裁判官の中でも意見の分かれるところと伺い、今後の動向にも関心を寄せてまいります。

最後にゆいネット北海道の活動について紹介してまいりました。性暴力被害者支援センター・北海道SACRACH「さくらこ」の被害者支援はいま、まさに始まるところです。
さまざまな被害者に寄り添うためには、たくさんの専門職の皆様のお力が必要です。
このたびは様々な分野の研究者、特に法学に秀でた方々との出会いも、今後さらなる広がりを感じさせる良い機会となりました。

北海道女性研究者の会の皆様には、予約無しの初参加にも関わらず、いろいろお心配りいただき心より感謝申し上げます。今度ともよろしくお願い申し上げます。

HP→ http://blogs.yahoo.co.jp/workshop01women/



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